チャイハネ・ひすいろう 二十三・

アッサラーム・アレイコム

ご機嫌、如何でしょうか。
本日はお暑いところ、お買い上げ下さり、
または立ち寄ってくださって本当にありがとうございます。
当方、マイナーなイスラーム文化 (建築)のサークルでございます。
以前は歴史のすみっこで細々とやっておりました。
最近はもっぱら旅行で参加させていただいております。
よろしければどうか、しばし、おつきあい下さいませ。今回は委託させていただいておりますが。
今年も暑いですね。またまた猛暑です。7月から連日三〇度以上…。
すっかり負けてます。溶けそうです。

それにしても。いやあ、出せるとは思っていませんでしたよ。新刊。
実は昨年からゴタゴタしていて、とても本を作る時間も余力もなさそうだったので、
参加はパスの予定でした。
ただ「そうさいこうか」さんが置かせてくれるとのことだったので、それで十分と。
で、中原さんが地図を描いてくれることになっていました。
ところが! 私と同じくぎっくり腰に!

とても間に合わないというわけで。
仕方ない。集めた地図をとにかく並べてみよう。
…気がついたら、地図本になっていました。
亜神さんも表紙、イラストを描いてくれました!
ありがとうございます〜♪

★ええと、地図というのは、不思議なもので、実に様々な情報が凝縮されています。
昔から地図が好きで、特に歴史地図や古地図が好きで、
昔よく古地図の表紙のノートがあったのですが、それを見かけるとつい買ってしまっていました。

そもそも日頃から、本を読んでいて、
面白い地図、よくできた地図を見つけると、コピーしてファイルしています。
それが溜まって、分厚くなったファイルがうちにはあります。

☆最初はできるだけ、モノクロで分かりやすい地図を揃えようと思ったのですが、無理でした。
イスラーム以降は何とかなりましたが、以前が…。
こちらは日頃集めていなかったというのもあって、
フェニキア、ローマ、ゲルマンなどはどこにでもあるから大丈夫だろうとタカをくくっていました。はい。
分かりにくいとか、色が出ないとか…。結局スペイン語版に。

☆というのも最近、多色刷が氾濫して(?)、ただ、カラフルにすればいいと思っているようで。
違うんです! 見にくいものが多くて、コピーすると飛んだり、消えたりするのが多くて。ホント困ります。
色別ははっきりして、分かりやすく、ラインや地名はスミで!お願いしますよ!
中間色や薄い色は使わないで下さい!

昔の地図は、そういう意味でも、良く出来ていました。
山川とか。余計な情報は詰め込まない、実にわかりやすかった!
法令出版のも、優れ物でした。

☆もともと、ラルースにチュニジアの詳しい地図が載っていたんですよ。素晴らしい!
 当初はこれに各国史と法令出版のを組み合わせれば何とかなると。
植民地支配時代は以前見つけたのがあるし。

ところが、境界線や領域が曖昧だったり、カットされていたり…。
なんか、北アフリカって何げに差別されていませ ん?
カットされているとすごく気になるんですよね。
で、それだけでは足りなくて、スペイン語版や洋書が。
スペイン語版はとにかく色分けが実にハッキリしていて、分かりやすい!(ハデとも言う?)

☆それから境界線とか、発祥の地とか、探しているうちに、
やはりこれはアルジェリアやモロッコ、リビア、北アフリカ、スペイン、地中海の北側のもいるなあと。
結構複雑怪奇でして、というか、フランスが後で勝手に区切ったから、当然なんだけど。
周辺と一体化していたりして。
区切るのが難しいんですよ。

☆いや、しかも領土が途中で断ち切られていたりして!
 だいたい、地中海とかヨーロッパ中心の地図が多いので、
北アフリカ、西海岸なんか、カットされてることが多くて。
 ちゃんと載っているのはないの?
しかも時代によって、どんどん境界線が変わるし…。

たとえば、ファーティマ朝。
東に行ったのはわかるんだけど、西にも行ったらしい。
どこまで?〜ついにモロッコの大西洋岸まで。

たとえば、ムラービト朝。
南限がわからない。
〜結局セネガルまで。というか発祥がそこ?

たとえば、ハフス朝。
東進していって…、〜ついに現在のリビア・エジプト国境付近まで。

☆どっかにあったよなあ。と探して出てくるものも。
フランスの植民地は以前、調べたことがあって。
国境線も、どっかで見た記憶が。

☆それに地図を見ていると、色々と気になることが見つかるわけです。
ローマ。属州名や境界線がコロコロ変わる。どうなっているの?〜結局3枚も。

16世紀の地図を見ていたら、スペインの北アフリカ侵攻?
モロッコに飛び地があるのは知っていたけど、アルジェリアやチュニジアにもあったの?
いや!どれも微妙に違う!何故?〜結局4枚も。

そしてラルースの地図には十字軍、アラゴン軍、ジェノヴァ軍とフランス軍…?
なんだこれは? 十字軍は聞いたことあって、直ぐ見つかった。
でも一番分かりやすいのは昔の山川。
アラゴン、やっと見つけたけど、ちょっと違う。
でもジェノヴァがない。ヴェネチアはあるんだけど。
大陸別地図に何とか。あと山川にも。でもドンピシャではない。関連地図。

☆また他の地図を探していて、見つけることも。
モーロ人追放。
グラナダ落城、レコンキスタ終了後、スペインから追放されたイスラーム教徒達の行く先。
あるとは思わなかった。バルバリア海賊も。
3つも。バルバリア海賊とトルコが繋がっていたので、ラルースにはトルコとして載っている。
トルコ領としては、リビア、アルジェリア、最後にチュニジアなのね。面白い。

それからヴァンダル王国。
第二次大戦中の作戦のも。
確かこの辺を舞台にした映画があったよなあ。

☆ちょっと色々と気になることがあって、
楽天舎のチュニジアガイドブックの歴史の項に目を通していたら、
「一時、ノルマン人に占拠されていた」と。
えっ?とラルースの地図を見たら、ほんとだ!載ってる!
で、またまた探したら、ありましたよ! 昔の山川版に!
山川偉い!

☆最後にカプサ石器文化の地図も、ようやく発見! ゛
先日、見つけた本に。
カプサ遺跡はチュニジアで買った本に載っていて、
法令のに載っていて、でも他にはなかなか見つからず、諦めてました。
アフリカの遺跡としては南部の方が有名だし、
北としてはタッシリナジェールが有名だし。

 いやあ、探すとあるもんですねえ。色々と。
というわけで、何度も何度も、差し替えて差し替えて…。
ぜいはあ、ふう。でした。

★近況、ブログにも書いていますが、実家の片付け。
大変です。まだまだ終わりません。゛
親の入院、手術もありました。
まあ普段、楽させてもらっているので、
こんな時くらいお役に立たなくては罰が当たりますね。゛
というわけで、微力ですが、お手伝いさせていただいております。

★それから金比羅さんに行ったり、
ン十年ぶりに祖父母の墓参りに広島に行ったり、
やはり家族の墓参りに長野に行ったり。
ついでにお伊勢参りに行ったり。

★でも一番は、友人の子猫の出現でしょうか。
連れ合いを亡くして一人になった友人の元に、
突然、まいこんで来て、未経験の二人で一緒に右往左往しております。
 通算百匹飼っていた強者の古い友達に泣きついたりして。
 何とか一年! 無事、1歳の誕生日をお祝いすることができました!
この子はヘルペスウィルスという持病を持っていて、
寒くなるとすぐ目を腫らして、風邪をひいて。
お医者さんとお薬と目薬とお友達です。

 でもその猫師匠に
「こんなにカスタマイズされた子猫は見たことがない!」
と言わしめた手のかからない、いい子です。
 それでもまあ,それなりに大変でしたけど。はじめてだし。
 でも本当にかわいいです〜♪ すっかり猫バカです。

 別の友人曰く、
家族が亡くなると、猫がやって来るのだそうで。
そしてはじめての家には、ちゃんと手のかからない子が来るのだそうで(笑)。

★最後になりましたが、ぜひご意見などを聞かせてください。
手さぐり状態なので。
それでは、だんだん先のことがわからなくなってきていますが、またお会いできますように。
インシャッラー。      
                                          二〇一二年八月
 

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