アッサラーム・アレイコム
 本日はお暑いところ、お買い上げ下さり、または立ち寄ってくださって
本当にありがとうございます。
 当方、マイナーなイスラーム文化(建築)のサークルでございます。
 以前は歴史のすみっこで細々とやっておりました。
最近はもっぱら旅行で参加させていただいております。
 よろしければどうか、しばし、おつきあい下さいませ。
 それにしても今年は暑いですね、本当に。東京で40度なんて、信じられません。
もう脳味噌も体も溶けてしまいそうです。

★ええとようやく三度目の正直。やっと出来ました、イラク本!
 苦節1年…。お待たせしました。(え? もう待っていないって?
 そんなこと言わないでくださいよ。苦労したんですから)
『そうさいこうか』さんとの合同誌・イラク本の改定版です。最初のテスト版が四四ページ。
次の途中経過版が八〇ページ。
 そして今回、改訂版がついに一〇〇ページの大台にのってしまいました。
 中原さん、暴走しましたねえ。大幅に増ページです。
 私の方はほとんど本文は変わっていませんが、カットが三五点ばかり増えました。
それから地図も二七点。これで計カット九六、地図四一(うち中原さん三六)。
遺跡の数は文明以前二四、古代二八、イスラーム三六となりました。
亜神さんのイラストも3点増えてます。これで計十二。ありがとうございます。
 そして今回新たに装丁も協力してくださる方が現れました。
 たいへん凝った、凄い表紙になりました。幅さん、ありがとうございます。
プリントアウトさん、いつも無理をお願いしてすみません。
でも亜神さんの細かい線をちゃんと出してくれるので、嬉しいです。ありがとうございます。
 大沼先生、深見先生、岡田先生、沼本先生、H先生、
貴重な資料提供ありがとうございました。
 でも未だに消化不良状態で申し訳ないです。
 相変わらず泥沼状態です。力尽きました。すみません

★で、さっそく訂正です。
 9ページ地図 パレ・ガウラをザルジの下に追加17ぺージ地図 キシェ→キシュ
 33ページ地図 Auradiya→Amadiya

★NHKの『文明の道』でもバグダードが出てきましたね
(あちらは深見先生が監修、最新版。単行本では第4巻)。
『イラクの歴史』という本も出ました。
チャールズ・トリップ著 明石書店。オスマン朝〜フセインまで。

★イラクはどんどん悲惨な状況になっているようです。
 ついに日本人の人質、更にまた死者が出てしまいました。とうとう自衛隊も派遣…。
(「寝た子を起こすなよ。もともと嫌いじゃないんだから」とは友人の言)
 もう中東への旅行はできなくなるのでしょうか。

★といいながら。またまた不穏な間を縫うようにして、三月にシリアへ行ってきました。
今度は建築の研究者の知り合いに誘われて。
 面白かったです。大変貴重な体験をさせていただきました。
ハンマームもはじめて行ってきました。そんなに痛くなかったですよ。
 今回行ったのはダマス・アレッポ・クラク・ハマ・ホムス・マラァートヌマーン・シャイザル。
 それからパリ。はじめてのルーヴル。扉絵の霊獣のナマを見てきました。
(でもパリでボラレた私って…)

★春になる前に京都に行ったのですが、ついでに伊東忠太の作品を見てきました。
 平安神宮と祇園閣と信徒会館。でも信徒会館は修復中でした。残念。
一番楽しみにしていたのに。あと祇園閣の隣にあるはずの
大倉別邸が見つかりませんでした。
 でもどれも意外に回りの風景に溶け込んでいました。
 伊東忠太のムガール風の西本願寺も見てみたかったな。
といっても中国や九州の話ですけど。
 中国で大谷探検隊の一員と出会った彼は、帰国後大谷光瑞と出会い、
大谷光瑞は彼のパトロンになりました。
 大谷光瑞の依頼で伊東忠太の設計した西本願寺大連別院(中国)や
鎮西別院(門司)、香港布教所が建つはずでした。
去年の『伊東忠太展』でその設計図を見ました。
 大連のものは四案も作っていました。イスラーム風、ムガール風、
西洋風を組み合わせた、実に面白いデザインでした。
楽しそうな。でもみんなボツになりました。
信徒の猛反対にあってつぶれたといいます。そうだろうな。
 でも見たかった。その中で唯一、実現したのが信徒会館。ドーム屋根なんですよ。
 最近知ったのですが、実は彼もシリアに行った時、さらにイラク、イランへの旅行を
企てていたそうです。実現しませんでしたが。
 もし彼がクテシフォンとか、サーマッラーのミナーレットとか、
エスファハーンを見ていたら、築地本願寺はどうなっていたのでしょう。
考えるだけで楽しくなってきます。
(伊東忠太については『シリア遊記』をご覧下さい)

★あと京都では民族楽器の店を見つけ、ウードがあったんです! こんなところに!
月琴とか馬頭琴とか…(今回は諦めましたが)。また行きそうです。

★それから五月に大阪で見た適塾跡が素敵でした。先の大戦の時、空襲で大阪は
ほとんど焼けたのですが、奇跡的に風向きが変わって唯一、焼け残ったという
江戸時代の貴重な町家。緒方洪庵先生はよほど日頃の行いが良かったのですね。
 大阪の歴史博物館の気合の入った模型も楽しめました。またゆっくり見たいものです。
 それにしても日本人て本当に模型が好きなんですね。フィギュアが流行るわけだ。
(今や、大英博物館やイタリアのビエンナーレまで制覇してしまったのだから…)

★さて映画。『指輪物語』はもう最高でした。
テンションが全然下がらなくて、圧倒的でした。
でも私はクリストファー・リーのサルーマンのファンで、
今回出てこなくて、ちょっと寂しかったけど。
『ヒダルゴ』(オーシャン・オブ・ファイヤー)、見ました?
随分ムチャクチャな映画でしたね。
『ラスト・サムライ』並に。馬で砂漠を渡る? オアシスなしの? ちょっと待って。
ラクダと違うんですけど…。
それにゴールがダマスカスっていうから、楽しみにしていたのに…。
ダマスは何処? 海岸に出てゴール(たぶんペルシア湾)? え?ダマスは何処?
ダマスに海はありませんけど。もっと先ですけど。ちょっと待って、それで終わり?
 でもムスタングはかわいかったです。他の馬も。
 アラビア語のわかる人と見にいったら、笑ってました。
 盗賊が丁寧な正統アラビア語で「あなたたち、おやりなさい」って
言っているんですって。字幕で「てめえら、やっちまえ」ってシーンで。
 馬好きの人に聞いたら、やっぱり無理があるそうです。
たぶんオアシスを経由してやっていたんだろうと。
 それからガードルート・ベルがモデルかなって感じの英国人女性が出てました。
 まあベルに限らず、実は意外と白人女性が行っていたようです。当時の中東に。
(ベルについても『シリア遊記』をご覧ください)
『ラスト・サムライ』もほんと、ハチャメチャで乱暴な話だったけど。まあ、
それなりに楽しめました。ああ、こういうのもありかなって。
 そりぁね、ヘンなシーンは一杯ありましたよ。突っ込み所満載。
ちょっと待て、これは何だって。でも真田広之がよかったからいいや。

★ニコンUについて。壊れてませんでした。すみません、ニコンさん。
私のやり方が悪かっただけでした。今までのニコンと要領が違っていたので。
Uは立派に働いております。F601と一緒に。やっぱり軽いからラクです、圧倒的に。
 でもこの処、ちょっとキャノンに浮気してます。馴染みになった中古屋さんが
あまりに良心的で安いので、つい、初代のKissを買ってしまいました。(今頃!)
こうなるとレンズも欲しくなるもので、90〜300mm が増えました。ああ、まずい。
このままだと広角も欲しくなってしまうではありませんか。
 ただキャノンの場合、私の欲しいような広角系はあまり出ないのですよ。
だから安心していたのに。どうして密かに目をつけていた20〜35mmや20mmが
今頃出るんですか。50mmコンパクトマクロや、フィッシュ・アイまで。
 ああ、どうしよう。お願い、そんなに誘惑しないで!

★最後になりましたが、よろしければご意見などを聞かせていただけるとうれしいです。
手さぐり状態なので。それでは、来年はお休みするかもしれませんが、
またお会いできますように。 インシャッラー。

    チャイハネ・ひすいろう 12/ 2004年8月
     






























































































































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