アッサラーム・アレイコム
 本日は寒いところ、お買い上げ下さり、または立ち寄ってくださって
本当にありがとうございます。
当方、超ドマイナーなイスラーム・サークルでございます。
以前は歴史のすみっこで細々とやっておりました。旅行本を作ってしまったので、
ここ3回ほど旅行で参加させていただいておりました。
この夏から秋にかけて、怒濤のように忙しくって、冬はお休みの予定でしたが、
友人の厚意のおかげで委託させていただけることになりました。
どうもありがとうございます。そういうわけで新刊はありません。
でもよしければ、どうか、しばし、おつきあい下さいませ。

★さてついに行ってきました。ウズベキスタン。10月後半、13日間。
もうぎりぎりまでドキドキでした。アメリカのイラク攻撃がカウントダウン状態
でしたから。去年のように駄目になるかもしれないと、半分諦めていたのですが、
何かズルズルになってなかなか始まらない。
なんとかなりそうだったので、行ってしまいました。
 一説には相変わらずバスラとか空爆しているので、もう始まっているようなもんだ
という人もいましたが。11月はアメリカで中間選挙だから、その前に絶対やるだろう、
との見方が強かったようでした。しかし中間選挙は勝ち、11月はラマダーンだった
せいでしょうか。今度は12月説。
 そんな状況で行っている間にモスクワ人質事件が起きました。
帰る前の日頃に決着が着きました。でもあんな結果になるなんて…。
(あとで新聞を整理していたら、ロシア軍がチェチェン攻撃を再開したという記事が
みつかりました)
行っている間に戦争が始まったらどうしようとは思っていたのですが、
とにかく無事に帰ってくることができました。
 アハメド・ラシッド氏(『タリバーン』『ジハード』)によると、ウズベクも政情が不安定で、
いつ内戦やクーデターが起きても不思議ではないところだそうで、K氏が、
今行かないと二度と行かれなくなるって、脅かすんです。
それで珍しく欲張った予定を組んだのですが、やっぱりかなりハードでした。
ヒヴァ1日、ブハラ3日、サマルカンド3日、ティム・シャフリサブス付。
(それでもヒヴァで会った日本人女性達の倍の日程でした。
彼女達が一週間で回るところを12日かけて回ったんですから)
 でもやっぱり『くだらない病気』になってしまいました。
ブハラの一日ガイド付観光がパアになりました。
 料理はとってもおいしかったんですけど。プロフ(炊き込みごはん)に
ラグマン(皿うどんかラーメン)、ショルバ(スープ)、マントウ(肉まん)
サムサ(ミートパイ)、それにチャイっていったらなんと緑茶が出てくるのには
驚きました。ごはんもありました。
それから魚。某『○○の歩き方』には何処で捕れたか分からないと書いてありましたが、
ちゃんと近くを流れる川の魚だそうです(でも味が鯛にそっくりだったんですが)。
とても馴染み深いものばかりでした。
 イランやシリアより食事が豊かで、中国の影響が強くて、ほんとうにシルクロードの
中間地点なんだなあと、実感しました。
 一番つらかったのは、昼間は暑くて、朝が寒かったことです。
上が26度、下が3度だったんですよ。(お風呂はぬるいし、窓ははずれていたし)
 それでも今回の旅行のもうひとつの目的地ティムにも、なんとかたどり着けました
(寝込んだ翌日)。このティムが曲者だったんです。
イスラーム建築の本には載っているのに、場所がはっきりわからない。
NASAの地図にも載っていなくて、駄目もとでリクエストを出してみました。
諦めかけていたら、行く直前に手に入ったスイスが出しているガイドブックに
載っていたのです(全然場所が違うじゃないですか!)
それで見直したらドイツで出している地図にもちゃんと載っていました
(NASAはやっぱりバツ)。しかし行ってみると、現地のドライバーも旅行社の
人間も誰も知らないっていうんです。
それでも私の持っていった地図をたよりに、途中で訊ねながら、やっと
たどり着きました。なかなかアドベンチャーな気分でした。

★ところでドライバーの話によると、今年日本にウズベク料理のレストランが
出来るというのです。楽しみにしていたら、なんと大阪でした。
9月に心斎橋で『シルクロード』という店が開店したそうです。残念。
せめて少しでも気分をと、買ってきたハーブでウズベク風のスープの試作には
成功しました。ホムスも久しぶりに作ってみました。
 料理といえば、このところレンズ豆のスープとか、クスクスとか、ミントティーとか、
すっかり中東の料理にはまっています。
最初は作り方が分からなくて、いろいろ試行錯誤したのですが、
中野の『カルタゴ』の店長のおかげで、やっと謎が溶けました。
新宿の『ウスキュダル』や渋谷の『アナトリア』はよく行きます。
トルコ料理はじつにおいしいですよね。
モロッコ料理もスペイン料理も好きです。
最近はチベット・ネパール料理にも傾きつつあります。料理については、
こんどまとめて書けと、そそのかされています。
 それにしてもあの辺りでチュニジア料理だけ、どうして辛いんでしょうね。
不思議です。でも昔広尾にあったチュニジアレストランはとってもおいしかったです。

★実は、あんなに嫌がっていたのに、ついにニコンUを買ってしまいました
(だって中古で安かったんですもの)。
 いつもニコンとキャノンと両方持っていくのが辛くなったんです。
 EOS100 の代わりに、キャノンの防塵フード
(このフードが優れものなんです。おそらくこれのおかげで、一度も壊れなかったの
だと思います)をつけて持っていったのですが、
結局フィッシュアイ専用機になってしまいました。(こんなはずでは…)
 メインで使ったのはもっぱらいつもの F601 に20mm.F2.8 でした。
 でもやっぱりあわただしくて、ゆっくり写真を撮ることができませんでした。
(60本も撮っておいて…)
 そういえば行く直前にタムロンから28〜300mm の超軽量ズームレンズが
出たんですよね。さすがにあの軽さにはくらっとくるものがありました。

★最近映画は『国姓爺合戦』しか見ていないのですが、面白かったです。
船とか鎧とか、風俗とかが(なんかちがう?)。あんな話だったなんて知りませんでした。
 『9・11』のオムニバス映画も興味深かったです。
チリのサンティアゴを1973年9月11日に米軍が爆撃したなんて知りませんでした。
まるで「プラハの春」みたいなことをやったなんて。
 そういえば『戦争中毒』なんて本も出ていました。
K氏によると、全部ホントの事が書かれているそうです。

★本といえば最近、『テレプシコーラ』にはまってます。
山岸さんはほんとバレエを描かせると鬼気せまるものがありますね。
ついつい『ダ・ヴィンチ』を毎月立ち読みしてしまうではありませんか。
 それから漆原友紀さんの『蟲師』の妖しい雰囲気がくせになっています。

 ああ、もうページがなくなってしまいました。
 それではまたお会いできますように。
 インシャッラー。
                                         二〇〇二年十二月

    チャイハネ・ひすいろう 9 /2002年12月
     










































 



 




























































トップ アイコン
トップページヘもどる

inserted by FC2 system